理事長の挨拶

                              杉原 高嶺

昨年5月15日,一橋大学で開催されました世界法学会の役員会で,本学会の理事長の任を仰せつかることになりました。責任の遂行に微力を尽くしたいと考えます。理事長の交代に伴い,新たに庶務主任に位田隆一教授,会計主任に坂元茂樹教授,企画主任に薬師寺公夫教授がそれぞれ就任いたしました。会員の皆様には,それまでと同様,新しい事務局にご支援を賜りますようお願い申し上げます。

世界法学会は前身の世界法研究会の発足(1965年)から数えまして,ちょうど40年を迎えました。その間の1976年に,研究組織の強化のために世界法学会に改組されました。40年を経て,会員数は400名に迫る規模となり,研究活動も生々たる発展をみております。また学会誌「世界法年報」も質量共に充実度を増しております。国際法から世界法へのアプローチという,世界にも類例をみない本学会が,会員の皆様のご努力により順調な発展を遂げてきたものと思います。

もちろん,私たちは現状に安じているわけにはまいりません。学会活動のいっそうの向上のために取り組むべき課題はまだまだあるはずです。学会組織の基盤の強化,研究大会の在り方,その他,大小の課題がすでに役員会や運営委員会において示唆されているところです。会員の皆様におかれましても忌憚のないご意見・ご要望をお寄せいただきたく思います。それらの検討を通して発展の基盤を探究し,できるところから漸次改善・整備に努めてまいりたいと考えております。

今後とも,会員の皆様のご支援とご協力をお願い申し上げる次第です。

                           2006年1月20日